中学生にもわかる化学史
こちらは科学ではなく化学に焦点を当て、旧石器時代から現代までの化学知識の集積の過程をざっと解説してくれる一冊。
目次を見るだけでも人類がいかに科学よりも科学哲学の方に時間を費やしてきたかがわかる。「純粋に結果を結果だけとして取り扱い、再現性あるものを科学的なものだと定義する。」という近代科学思想に到達するまでに相当な年月がかかっているのである。
2000年に及ぶ錬金術の試行錯誤や、フロギストン説という誤謬、明確な原子論への天田の挑戦など、紆余曲折の歴史も多く取り扱っているのが楽しい一冊だ。
0コメント