ケアってなんだろう
大学教授でありながら臨床で認知症、鬱病などの介護をされてきた小澤勲氏と、その業界の大名の方々との対話集である。
対話の記録とともに、他の方々が綴られた文章も織り交ぜられている。
認知症に限らず、「ヒト、他者をケアするという行為はいかようにあるべきか」という一貫したテーマについて触れ続けられていて、それが我々一般生活における行為と遠く離れていない地続きであることが非常に意義深く感じられる一冊である。
誰のどのような行為も、その人の中では合理的な判断のもとに下された結果であり、その文脈を辿っていくことがケアにつながっていく。症状などはその文脈の果てにある、いち結果に過ぎない。
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