玄奘三蔵 西域・インド紀行

西遊記の三蔵法師のモデルとなった唐代の僧・玄奘が、実際に中国からチベット・トルクメニスタンなどの地域を経てインドの当時世界最大である仏教大学ナーランダー寺院に辿り着き、唐まで戻ってくる話。


これは史実であるため、ある種人類史上最も過酷な旅を描いたロードムービーとも言える。


途中賊に出会って丸裸にされたり、官吏に見つかって目の前に矢が飛んでくるなど、さまざまな困難を乗り越えて唐に大量の経典などを持ち帰ってくる。そして玄奘が相当な頭脳の持ち主であるため、行く先々で人々の尊敬を集めていく様は見ていて気持ちがいい。


史料の分析にかなり注力しており、ある種の論文としても扱えるレベルになっている。それでいて物語風でもあるので、面白い一冊となっている。


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